勝山温泉センター水芭蕉のロビーへ、福井県産杉の家具・照明を製作しました
福井県勝山市にある温泉施設「勝山温泉センター水芭蕉」の改修に伴い、ロビー全体の家具を製作しました。高さの異なるベンチやソファ、展示台、物販用什器、オーダークッション、照明までを一体で手がけ、大人から子どもまで自然に集まり、思い思いにくつろげる空間を形にしています。
納品内容の概要
納品先:勝山温泉センター水芭蕉
地域:福井県勝山市
施設種別:温泉施設・ロビー
主な素材:福井県産杉の柾目材
製作内容:ソファ、ベンチ、展示台、物販用什器、オーダークッション、照明など
設計:三木佐藤アーキ
家具・照明:株式会社Tanzen

A LOBBY LIKE A LANDSCAPE
地層から着想を得た、ロビー全体の家具計画
施設全体は、北陸に広がる手取層群をモチーフに設計されています。その空間に合わせ、家具も一つとして単純な直角ではない、複雑で変化のある形状になりました。
床や柱、通路との関係を確かめながら、家具が風景のように連続して見えるよう製作。ロビーを移動する人の流れを妨げず、立ち止まった先に自然と座れる場所が見つかる構成です。
DIFFERENT HEIGHTS, DIFFERENT MOMENTS
高さの異なるベンチが、大人と子どもの居場所をつくる
低い場所、高い場所、背もたれのある場所、少し囲まれた場所。高さや形の異なるベンチをロビー全体に組み合わせることで、年齢や過ごし方に合う居場所を選べるようにしました。
大人から子どもまで
体格の違う人が同じ空間に集まり、それぞれに無理なく腰掛けられる高さを散りばめています。
気分に合わせて選べる
一人で静かに休む、家族で並んで座る、待ち合わせをするなど、滞在の目的に合う場所を選べます。
自然に人が集まる
家具の向きや距離に変化をつけることで、視線がほどよく交わり、会話が生まれやすい配置にしています。
3D MODELING & CNC
複雑な形を、3Dモデルから製作へつなぐ
家具はすべて3Dモデルを作成し、空間との取り合い、部材の角度、組み立て方を製作前に検証しました。モデルから得たCADデータをもとに、CNCルーターで複雑な形状のパーツや型を加工しています。
現場の柱も整った四角形ではないため、柱を囲む家具や照明には細かな調整が必要でした。工場での仮組みと現場での確認を重ね、設計の意図を実際の空間へつないでいます。


CUSTOM CUSHIONS
型板から検討した、家具と一体になるクッション
座面のクッションも、家具の複雑な輪郭に合わせてオーダーで製作しました。3D上で形状を検証し、実寸の型板を作りながら、木部との隙間や納まりを確かめています。
形だけでなく、長く座ったときのクッション性や、立ち座りのしやすさも大切な検討項目です。家具と張り地が一体に見えながら、温泉施設のロビーでゆっくり休める座り心地を目指しました。
FUKUI CEDAR
福井県産杉の柾目を、複数の色で見せる
家具の面材には、福井県産杉の柾目材を使用しています。茶色を基調にしながら濃淡をつけ、明るい木部、深い色の木部、緑や赤の布地・照明を組み合わせました。同じ杉を使いながらも、家具ごとに表情が異なり、広いロビーの中に心地よいリズムが生まれています。
DISPLAY FIXTURES
くつろぐ家具から、展示・物販の什器まで
ロビーの家具は、ソファやベンチだけではありません。黒い棚板と緑の金物を組み合わせた展示台、物販用の什器、収納を備えた台など、施設の運営に必要な家具も製作しました。
物販用什器の金物脚も特注で製作し、天板の高さや棚の間隔を変えながら、商品を立体的に見せられる構成にしています。用途の異なる什器も、杉の面材と共通する色使いによって、ロビー全体になじませました。


CUSTOM LIGHTING
家具だけでなく、ロビーを照らす照明も製作
柱から枝のように伸びる照明や、柱を囲む変則的な五角形の吊り照明も、株式会社Tanzenが製作しました。家具の色と呼応する赤、青、緑、黄の部材が、ロビーの中で視線を導きます。
家具の設置後には作業しにくくなるため、現場では照明を先に吊り上げ、その後に家具を組み立てました。製作の順序や搬入・設置まで含めて計画することが、空間全体を手がける仕事には欠かせません。
TOTAL CRAFT
設計検討から製作、現場設置まで。Tanzenにとっても大きな仕事になりました
ソファ、ベンチ、展示什器、特注金物、オーダークッション、照明。多くの家具と部材が関わる今回の仕事では、3Dモデリング、CNC加工、仮組み、現場での納まり確認を重ねました。さまざまな作り手の力をつなぎながら、ロビー全体を一つの空間として完成させています。
PHOTO GALLERY
大人も子どもも集まる、水芭蕉のロビー
見る位置が変わるたび、家具の高さ、木の色、照明の形が重なり合います。ロビー全体と、それぞれの居場所の表情をご覧ください。






ARCHITECTURAL DETAILS
木部、天井、サインまでつながる細部
広いロビーの印象は、大きな家具だけでなく、杉の木目、天井際の納まり、既存の柱やサインとの関係によってつくられています。



WHAT WE VALUED
この納品で大切にしたこと
世代を問わず過ごせること
高さや向きの異なるベンチを組み合わせ、大人も子どもも自分に合う居場所を選べるロビーにしました。
福井の杉を空間の表情にすること
福井県産杉の柾目と色の濃淡を生かし、広い空間の中でも木の温かさを感じられるようにしました。
複雑な設計を確かな製作へつなぐこと
3DモデルとCNC加工、型板、仮組みを使い、家具・クッション・照明の納まりを丁寧に確かめました。
施設:勝山温泉センター水芭蕉
設計:三木佐藤アーキ
施工:大北久保建設
サインデザイン:TSUGI
家具・照明製作:株式会社Tanzen
FOR HOTELS, SPAS & PUBLIC SPACES
人が集まる施設の家具を、空間全体から一緒に考えます
温泉施設、旅館、ホテル、商業施設、公共施設などのロビー家具や展示什器について、過ごし方、必要な機能、地域材の活用、ご希望の意匠に合わせてご相談いただけます。