日記日記
日記家具の安全基準について
2026.07.10

日記家具の安全設計基準

子どもの安全を考えた、
日記家具の設計基準について

日記家具は、保育園、こども園、クリニックのキッズスペース、商業施設の遊び場など、子どもたちが日常的に使う場所のために木の家具を製作しています。
すべり台、トンネル、絵本棚、ベンチ、木育スペースなど、子どもが触れる・登る・くぐる・座る・手をかける家具だからこそ、見た目のかわいらしさだけでなく、安全性を設計段階から確認することを大切にしています。

日記家具の納品事例をまとめた安全設計基準の記事イメージ

日記家具は、数値で判定する自社安全設計基準を設けています

日記家具では、子ども向け家具の安全性を「気をつける」「配慮する」といった感覚的な判断だけに任せていません。国土交通省の「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」と、その参考資料に示されているJPFA-SP-S:2024の考え方をもとに、開口部、すき間、手すり、落下防止、角丸、材料・塗料について自社の安全設計基準を定めています。

設計時には、図面上で各部の寸法を確認し、頭部・胴体・首・指の挟み込みが起きる可能性を数値で判定します。社内基準に適合しない形状や寸法がある場合は、そのまま製作に進まず、開口寸法、部材配置、手すり、側板などを修正します。

特に、通り抜けさせない開口部は100×157mmの判定寸法が入らないこと、通り抜けさせる開口部は直径230mmが通り抜けること、柵のすき間は100mm未満とすること、指については直径8mmが入り直径25mmが入らないすき間を設けないことなど、明確な数値を社内基準として運用しています。

基準に適合しない箇所は、設計を修正してから製作します。
日記家具では、安全性を担当者の感覚だけで判断せず、数値とチェック項目で確認しています。

日記家具の指はさみ、頭や首の挟み込み、手すり、角丸、塗料の安全設計基準を確認するイラスト

「楽しく遊べること」と「安全であること」の両方を大切にしています

子どもにとって、遊びは成長に欠かせないものです。登る、くぐる、すべる、隠れる、友だちと一緒に使う。そうした体験の中で、子どもたちは体の使い方や距離感、順番を待つこと、自分で考えて遊ぶ力を少しずつ身につけていきます。

その一方で、子どもは大人が想像していない使い方をすることもあります。すべり台を反対から登る、トンネルの中で立ち止まる、家具の端に手をかける、すき間に指を入れる。日記家具では、そうした子どもらしい行動もできるだけ想定し、重大な事故につながる危険を減らすことを大切にしています。

ただ危険をすべて取り除けばよい、という考え方ではありません。子どもが楽しく遊べる魅力を残しながら、避けるべき危険を設計段階で取り除くこと。これが、日記家具の安全設計の基本です。

日記家具では、遊びの楽しさを残しながら、重大事故につながる物的ハザードを数値基準で除去します。

日記家具の安全設計基準

以下は、日記家具が子ども向け家具を設計する際に確認する主な数値基準です。対象となる開口部や構造がある場合は、図面と製品の両方で確認します。

確認項目 日記家具の判定基準 設計上の扱い
通り抜けさせない開口部 100×157mmの判定寸法が開口部に入らないこと。 頭部・胴体が中途半端に入り込まない寸法にします。
柵・縦格子のすき間 すき間を100mm未満とすること。 すべり台、階段、囲い、側板などの縦格子に適用します。
柔軟な素材の開口部 通り抜けさせない場合は、直径127mmが入らないこと。 ネットなど、押すと形が変わる開口部に適用します。
通り抜けさせる開口部 直径230mmが開口部を通り抜けること。 トンネルや通り抜けを目的とする開口は、頭部まで確実に抜ける寸法にします。
頭部・首のV字挟み込み 開口角度が55°未満の上向きV字型開口部を設けないこと。 柵、側板、手すりの接合部などに上向きの狭いV字形状をつくりません。
指の挟み込み 直径8mmが入り、直径25mmが入らないすき間・穴を設けないこと。 指先が入った後に抜けなくなる中間寸法を避けます。
可変・可動開口部 高さにかかわらず、指先をつぶす、挟む、切断する危険がないこと。 ヒンジ、扉、回転部、荷重で寸法が変わる部分は、カバーや固定構造で危険を除去します。
指のV字挟み込み 指を挟んで切断につながる上向きV字型開口部を設けないこと。 部材の交差部や接合部の形状を修正します。
手すりの設置 高低差600mmを超える階段・踏み板はしごには、用途に応じた手すり等を設けること。 登り口、階段、ステップ、すべり台上部に適用します。
手すりの高さ 500~800mmを基準範囲とすること。 対象年齢、落下高さ、足がかりの有無を確認して決定します。
角丸加工 子どもが触れる角は最低R3以上とすること。 接触しやすい部分は、製品形状に応じてR3より大きな丸みを設けます。
材料・塗料 木質材料は用途に応じてF☆☆☆☆を選定し、塗料は自然塗料や安全性を確認した製品を使用すること。 材料仕様書と塗料仕様を製作前に確認します。

※100×157mm、直径127mm、直径230mm、55°、直径8mm・25mmの基準は、国土交通省の指針に掲載されたJPFA-SP-S:2024の挟み込み対策を参考に、日記家具の室内用子ども家具の社内設計基準として採用しています。日記家具の製品が公園遊具の認定品であることを示すものではありません。

指の挟み込みは、直径8mmと25mmで判定します

日記家具では、子どもの手が届くすき間や穴について、直径8mmの丸棒が入る一方で直径25mmの丸棒が入らない寸法を、指が入り込んだ後に抜けなくなるおそれのある寸法として扱います。この寸法帯に該当するすき間や穴は設けません。

対象となるのは、柵や縦格子の間だけではありません。板の継ぎ目、パネルの接合部、ヒンジ、扉、すべり台やトンネルの接続部分など、子どもが手を伸ばせる位置にあるすべてのすき間を確認します。

ヒンジや扉のように開閉で寸法が変わる可変開口部、回転体のようにすき間自体が動く可動開口部については、高さに関係なく、指先をつぶす、切る、挟み込む危険がない構造とします。また、指が入り込む上向きV字型の開口部も設けません。

指挟みの判定基準
直径8mmが入って、直径25mmが入らないすき間・穴は設けません。

頭部・胴体・首の挟み込みは、開口部の用途を分けて判定します

開口部は、「子どもを通り抜けさせない開口部」と「子どもが通り抜ける開口部」に分けて設計します。胴体だけが通り、頭部が通らない中間的な開口は、首や頭部が抜けなくなる危険があるため設けません。

通り抜けさせない開口部

100×157mmの判定寸法が開口部に入らないことを基準とします。柵や縦格子のすき間は100mm未満とします。ネットなど柔軟に変形する素材の場合は、直径127mmが入らないことを確認します。

通り抜けさせる開口部

トンネルなど通り抜けを目的とする開口部は、直径230mmが通り抜けることを基準とします。胴体が入った後に、頭部まで確実に通り抜けられる寸法を確保します。

V字型開口部

頭部または首が挟まって抜けなくなるおそれがあるため、開口角度55°未満の上向きV字型開口部は設けません。手すり、側板、格子の接合部なども同じ基準で確認します。

  • 通り抜けさせない開口部:100×157mmが入らない。
  • 柵・縦格子のすき間:100mm未満。
  • 柔軟な開口部:直径127mmが入らない。
  • 通り抜けさせる開口部:直径230mmが通る。
  • 上向きV字型開口部:55°未満の形状を設けない。

一定の高さがある家具には、手すりや側板を設けています

すべり台やステップのある家具では、子どもが登る、立ち止まる、振り返る、友だちを待つといった動きが生まれます。高さがある場所では、子どもが体を支えられること、踏み外しにくいこと、横方向へ落ちにくいことが大切です。

日記家具では、高低差600mmを超える階段や踏み板はしごには、用途に応じて手すりや側板を設けることを基準にしています。また、手すりの高さは500〜800mmを目安に、対象年齢、製品の高さ、使い方に合わせて設計しています。

すべり台では、登るときに手をかけやすい形状、上に立ったときに安心感のある囲い、滑る動作を妨げない納まりを意識して設計しています。

日記家具のすべり台の手すり・側板・登り口

落下しにくい構造を、製品ごとに確認しています

高さのある家具では、子どもが意図せず横方向へ移動したり、友だちとすれ違ったり、座る場所ではないところに腰かけたりすることがあります。

日記家具では、すべり台の上部、ステップ、腰かけられる場所、段差のある家具などについて、落下方向、足がかり、手がかり、側板の高さを確認しています。

落下高さ600mmを超える場所では、ガードレールや落下防止柵の考え方を参考に、側板・囲い・手すりを検討します。子どもの動きを制限しすぎず、安心して使える形になるよう、製品ごとに調整しています。

角は最低限R3以上を基本に、手触りまで確認しています

木の家具は、子どもが手で触れたり、体を寄せたり、時にはぶつかったりするものです。だからこそ、角の処理はとても重要です。

日記家具では、子どもが触れる部分の角は、最低限R3以上の丸みを取ることを社内基準としています。さらに、使用する場所や家具の形状によっては、R3よりも大きな丸みをつけることもあります。

小口や手が触れる場所は、見た目だけでなく、手触りや引っかかりの少なさを確認しながら仕上げています。角を丸めることは、単にやさしい印象に見せるためではありません。子どもが日常的に使う家具として、ぶつかったときの痛みをやわらげ、手で触れたときの安心感を高めるための大切な工程です。

素材と塗料も、子どもが過ごす場所にふさわしいものを選んでいます

日記家具では、福井県産材をはじめとした国産材や、子どもが触れる場所に適した木材を選んで家具を製作しています。木の表情、手触り、香りを活かしながら、保育園やキッズスペースで長く使えるよう、素材の選定にも配慮しています。

合板や木質材料を使用する場合は、用途に応じてF☆☆☆☆等級の材料を選定します。F☆☆☆☆は、建材などに使われるホルムアルデヒド放散量に関する等級の中で、室内で使いやすい材料区分です。

塗装についても、使う場所や目的に合わせて、安全性の高い塗料を選びます。木の質感を活かす自然塗料のオイル、施設家具に適した水性塗料、汚れやすい場所に向いた仕上げなど、見た目だけでなく、触れること、過ごすこと、日々のメンテナンスまで考えて選定しています。

保育園やキッズスペースへの納品経験を、次の家具づくりに活かしています

日記家具は、これまで保育園、こども園、クリニック、温浴施設、商業施設など、さまざまな子ども向け空間に家具を納めてきました。

実際の現場では、図面だけでは分からないことがたくさんあります。子どもがどこに集まりやすいか。先生や保護者がどこから見守るか。ベビーカーや荷物の動線を妨げないか。掃除がしやすいか。子どもが一度に何人くらい使うか。そうした現場での経験をもとに、日記家具では安全性と使いやすさの両方を考えた提案を行っています。

たとえば、絵本棚は本を取り出しやすい高さにする。トンネルは見通しを残して、外から子どもの様子が分かるようにする。すべり台は、登る場所、待つ場所、滑る場所の流れを整理する。ベンチは、角を丸め、立ち座りしやすい高さにする。

こうした小さな配慮の積み重ねが、安心して使える子どもの空間につながると考えています。

日記家具が大切にしている6つの安全設計

1. 指はさみを防ぐ

直径8mmが入り、直径25mmが入らないすき間を禁止し、ヒンジや可動部も指をつぶさない構造とします。

2. 頭・首の挟み込みを防ぐ

通り抜けさせない開口は100×157mmが入らないこと、通り抜けさせる開口は直径230mmが通ることを基準とします。

3. 手すり・側板を設ける

高低差600mmを超える場所では、手すりや側板を設けることを基準にし、登る・待つ・滑る動作を支えます。

4. 角を丸める

子どもが触れる角は最低限R3以上を基本に、必要に応じてより大きな丸みをつけ、手触りを確認して仕上げます。

5. 安全性の高い材料・塗料を選ぶ

F☆☆☆☆等級の材料や、用途に応じた自然塗料・水性塗料など、子どもが過ごす室内空間にふさわしい材料・塗料を選定します。

6. 現場に合わせて設計する

保育園、クリニック、施設ごとの広さ、年齢層、動線、見守りやすさを考え、現場に合わせて寸法や形状を調整します。

対象年齢や使い方に合わせて、安全な利用をお願いしています

日記家具は、子どもの安全を考えた自社設計基準に沿って設計・製作していますが、どのような家具も、使い方や設置環境によって注意点は変わります。

特に小さなお子さまが使う場合は、保護者や先生の見守りのもとでご利用ください。また、家具のぐらつき、破損、ビスのゆるみ、木部の割れ、塗装の劣化などが見られる場合は、そのまま使用せず、点検や修理をご相談ください。

安全な状態で長く使っていただくためには、設計や製作だけでなく、設置後の日々の確認とメンテナンスも大切です。

日記家具の主な子ども向け家具

日記家具では、木のぬくもりを感じながら、子どもたちが楽しく過ごせる家具を製作しています。単品の家具だけでなく、空間全体に合わせたキッズスペースのご相談も可能です。

子どもが安心して過ごせる、木のキッズスペースをつくりませんか。

保育園、こども園、クリニック、商業施設など、子どもが過ごす場所に合わせて、日記家具が木の家具をご提案します。
安全性、使いやすさ、空間の雰囲気まで含めてご相談ください。

キッズスペース家具について相談する

※本記事は、日記家具が子ども向け家具を設計・製作する際の安全設計基準と考え方を紹介するものです。国土交通省の「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」を参考にしていますが、日記家具の製品は都市公園の固定遊具そのものではなく、室内家具・キッズスペース家具として、設置場所・対象年齢・利用方法に応じて個別に設計しています。設置後は、施設管理者・保護者の見守りと定期的な点検をお願いします。